リスニングルームの残響時間測定(ルームチューニングの下調べ)

現用のシアターシステムにて下記問題で悩んでいたため思い切ってリスニングルームの残響特性を測定するための環境を導入したうえで実際に測定をしてみました。

  • 2ch再生が少々物足りない(さっぱりしすぎ)
  • 一部高音の再生で音がキンキン響く

 

準備するもの

  • PC(スペックはそこそこでも動作音が静かなものがいい)
  • USBサウンドインターフェイス(ファンタム電源付き)
  • コンデンサマイク
  • ソフトウェア(ARTA)
  • パワーアンプ(20kHz程度まで再生できれば安価なもので十分)
  • スピーカー(フルレンジ)

サウンドインターフェイスやマイクはあまり高額なものでなくても使用でき、計測用ソフトウェアARTAのライセンス費用は約8000円ですが試用版でも残響特性測定可能です。アンプやスピーカーは破損防止のために専用に用意しましたがPC以外のものは中古も導入しながら3万円程度で揃いました。

 


スピーカーはKENWOODのフルレンジスピーカーを安く入手して使用しました。本来、残響特性の測定には無指向性のスピーカーを使用しますが今回は汎用的なフルレンジスピーカーで代用しました。ネットワークによる位相のズレやツイーターの耐入力の低さを考慮すると2way以上のスピーカーは測定には向かなそうです。


測定の様子

 

ARTAは短時間のスイープ音を再生し、マイクで拾った音を解析することで残響特性(やその他周波数特性)など解析します。

 


(音出ます)

 

ARTAによる測定手順
ARTAは部屋の残響時間測定に限らずスピーカーの周波数特性や歪特性など測定することができる多機能なソフトとなっています。(当方含め)スピーカーを自作しない人にはとっつきにくいソフトになっているため残響時間測定用に簡易的な手順をまとめます。
1.オーディオデバイスの指定
Setup→Audio devices
Input channelsでマイクを接続したオーディオデバイス、Output channelsでアンプへテスト信号を出力するデバイスを指定します。
ab

 

2.測定とテスト信号設定

Record→Impulse response/Time recordからSweepを選択

Sequence lengthを大きくするとスイープ信号の時間が長くなり精度向上が見込めます。

Sampling rateは20kHzまでの残響時間を見る場合44100か48000がちょうどいいでしょう。

bc

Recordボタンでスイープ信号の出力と録音をします。

 

録音後はAnalysis→ISO3882 – accounstic parameters→Graphical presentation for 1/3 octave bands

parameterにT30を設定すると残響時間(RT30)の結果が表示され、表示後Copyで結果をファイルに出力できます。

cd

 

測定結果

aaa

当方のリスニングルームのRT30(1/3オクターブバンドごとの解析)特性です。ARTAの残響時間はRT30(再生音が30dB減衰する時間)で解析されますが、残響時間の適正さを評価する際にはRT60を指標とすることが多いのでざっくりと測定結果を2倍することで判断をします。(RT60を直接測定するためには60dB+αのレベル差が拾える機材と外部の騒音の少なさを備えた環境を用意しないといけないため大変そう)

250Hz以上の測定再現性は問題ないようです。

当方のリスニングルームにてRT60の測定結果は0.3s程度となりました。残響時間の推奨値は用途(オーディオかホームシアターか)や部屋の広さでは異なりますが、当方での0.3sというのはシアター用途では悪くはないようです。ただし、オーディオルームとしては残響時間が短く2ch再生で物足りなさを感じるの測定結果にも出ているようです。

また、5-6kHzあたりで若干残響時間が大きくなっていることからこの帯域中のさらに特定の周波数にてフラッターエコーが発生している可能性もあります。このあたりは解析の周波数を範囲を絞って細かく調べる必要がありそうです。

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